私の母が乳がんになりました。
総合病院で発見されました。
癌が見つかった時点でステージ4。
リンパにまで転移していました。
癌を少し小さくする為に抗がん剤治療がはじめられました。
月に1回、3本もの抗がん剤を身体に入れていきます。
時間は、5時間かかります。
終わって帰ると身体は、ぐったり。
癌を小さくする治療と言っても想像を絶する後遺症が襲ってきました。
40度をこえる高熱。
口中に出来る口内炎!
みている家族が辛くなるくらいの後遺症でした。
ご飯も食べることが出来なくなり体重も痩せるいっぽう。
お水でさえ飲めなくなってきました。
医師に相談した所、即入院で無菌室に入れてくれることになりました。
点滴を打ってしばらくすると落ち着いた様子で眠りにつきました。
あんなに大きかった背中が小さくなってしまい泣き崩れました。
そんな時、先生は、病気の説明を分かりやすく詳しく説明してくれました。
これからの治療についても話してくださいました。
絵に書いて、レントゲンで詳しく教えてくれました。
どうしたら痛みが和らぐか?などです。
少し癌も小さくなってきたので摘出の手術をする事になりました。
胸を4分の1切除するとの事。
それから手術するまでに色々な検査が行われました。
それでも母は、生きる希望をもって辛い検査にも耐えました。
いざ手術当日!
手術は、2時間でおわる!と聞いていたのに中々終わりません。
4時間すぎて、やっと終わった!!との連絡がありました。
家族全員でホッとしていると先生からの話がある。と言われ説明を聞きに行きました。
母は、予想していた通りにリンパにびっちり癌が張り付いていたそうです。
進行性の癌なので身体中にまわる!と言われました。
それを防ぐために抗がん剤治療をまたはじめる!と言われました。
今思えば、それが本当に良い選択だったのかは分かりません。
母がまだ生きたいから頑張る!!と言ったから抗がん剤治療を開始しました。
辛い後遺症と戦いながら1年がすぎました。
このまま何も無いことを願いながら過ごした日々。
母は、脳に癌が転移していました。
最近、まっすぐ歩けない!目が変だ!など言ってたので検査したら発見されました。
今度は抗がん剤治療から放射線治療に切り替わりました。
髪の毛が全部抜けてしまい私は号泣してしまいました。
気丈にも母は、笑っていました。
3か月間の放射線治療も終わり乳がんの治療に戻れると思ったら、今度は、肝臓に転移してしまいました。
日に日にお腹が膨れていき妊婦さんみたいだね!なんて笑いながら言ってたのが懐かしく感じます。
それは、腹水でした。
すでに6リットルもの腹水が溜まっていたのです。
先生は、母の最後の願いを叶えてくれました。
お腹のお水を抜いてほしい!
お腹いっぱーいご飯が食べたい!!
緊急の手術が始まりました。
手術は、2時間ほどで終わりました。
腹水も抜けて、スッキリした母のお腹!
あとは、回復をまつだけでした。
先生から思いもよらない事を言われました。
今夜が山かもしれない…。と。
病院で泣きくずれました。
あんなに生きようと頑張っていた母が居なくなる。
そんなの考えられませんでした。
先生は、他の患者さんも居るのに母にずっと付いててくれました。
先生の配慮で点滴を通す管まで付けてくれてたのです。
注射嫌いの母には良かったとおもいます。
だんだん意識が無くなっていく母。
ずっと帰りたい!帰りたい!!と騒いでいた母も、そんな力すらなくなっていました。
最後は家族に看取られて安らかな顔で天国にいきました。
先生は、ずっとそばに居てくれて母に、よく頑張ったね!!お腹の水も抜けてよかった!!と言って頭を撫でてくれました。
そんな事までして下さる先生には会ったことがありませんでした。
感謝してもしきれないくらいです。
・このエピソードをお寄せいただいた方
性別:女性
年齢:40代
お住まい:千葉県佐倉市
感謝を伝えたい方:医師と看護師
エピソードをお寄せいただき、ありがとうございました!