ここぴたる!

医療・介護職の「ありがとう」エピソード集

入院しなさいと言ってくれて、泣いていたらティッシュをくれて、麻酔で意識がなくなるまで手を握ってくれて、元気になって良かったと笑ってくれた。そんな小さくて美人な医師の先生の『大丈夫だから』だけで、こんなにも安心して過ごせている自分がいます。

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朝と夜だけ高熱がずっと下がらず、仕事に支障が出て来てしまいました。

 

病院へ行ったところ、夏風邪だと言われ、解熱剤をもらいました。

 

しかし、熱は少しは下がるものの、薬を飲まなければ38度を軽く越えてしまうので別の病院へ。

 

二件目の病院では、脱水だと言われ、水分をしっかりとるようにと言われ、解熱剤ももらいましたが、変わらず。

 

三件目の病院では、腎盂腎炎だとのことで、炎症抑える薬と解熱剤をもらいました。

 

薬を飲んでも一向に下がる気配がなく、病院を転々としても良くならないので、精密検査をしてもらえる病院へ行きました。


そこで、ここでは見られないから今すぐ大きな病院へと言われ、病院を移り婦人科系の精密検査を受けることになりました。

 

救急外来で色々な検査をした結果、先生からこのまま入院するようにと言われ、ポカンとしたまま、そのまま緊急入院をすることになりました。

 

その時の自覚症状は高熱と、倦怠感と、悪寒でした。

 

婦人科系の病気から来ているとの結果でした。

 

元々婦人科系の病気を持っていたので、一度しっかり治そうと思っていたこともあり、職場等連絡をし、とりあえず1週間休みを取りました。

 

婦人科系の病気を持っていたと言っても、自覚症状はほとんどなかったので、そんなおおごとになっているとも思わず、検査入院程度だろうと軽く考えていました。

 

熱が出ている以外は元気だったので、入院生活が1ヶ月近くなるなんて思いもしませんでした。


その日の夜から点滴が始まり、何も用意しないまま検査続きとなり、もともと高熱で食欲が減っていたこともあり、慣れない環境で食欲は減る一方で、体重もみるみる減って行きました。

 

血液検査やMRI、CTと沢山の検査をし続けていく中で、治療方針について、緊急入院を勧めてくださった先生と手術をする場合の執刀医の先生からお話頂きました。

 

婦人科系の病気のため、今後の妊娠にも影響が出るとのことで、不安で話を聞きながら泣いてしまったところ、主治医の先生から、

『必ず妊娠の希望は残してあげるから手術しましょう』

と言われました。

 

今までこの病気で経過観察と言われ続けてきて、手術を明言した先生は初めてでした。


妊娠を希望しているなら、手術は後にしようと言われていたので、驚きましたが、それと同時にそこまで悪くなっていたのかと、何故検査をしていた別病院の先生は手術を勧めて下さらなかったのかと、不信感に見舞われました。

 

その時、主治医の先生と担当医の先生が、
『妊娠希望の場合、手術をすべきか温存して経過観察すべきかの正解はないから、その先生は間違っていたわけではないのですよ』
『ただ、私たちはできるだけ早く手術をして摘出すべきだと考えています。』

と、言われました。

 

あぁ、この先生たちを信用してお任せしようと
手術をしぶっていた私が手術を決意しました。

 

手術をすると言われてるのにこんなに安心感を与えてくださった先生方には感謝しています。

 

入院中に容体が急変しました。

 

入院してから初めてナースコールを押すことになります。

 

患部が破裂し、腹膜炎を起こしてしまい、痛みの強さで嘔吐をし続け、起き上がることも話すこともままならなくなり、検査にも歩いていけずストレッチャーで行くほどの痛みが走り、どんな痛み止めも睡眠薬も効かず、寝られませんでした。

 

吐くものがなくなり胆汁まで出てきてしまい、苦しくて意識が飛ぶこともありました。

 

なんでもいいから痛みを取ってほしいと思っていても、何が起こったのか検査をしなくてはいけない。


激痛の中の検査は拷問でした。

 

翌日、入院を勧めてくださった先生から、執刀予定だった先生は学会でいないが、猶予がないから緊急手術をしましょうと言われ、

誰が執刀するのかと動揺している中、30分後に手術室へ移動しますと言われました。

 

家族への連絡しつつ、色々な説明を一気に受けて、沢山の同意書に署名をし、そのまま手術室へ移動となりました。

 

私の入院した病院は、
主治医の先生が1人
担当医の先生が2人の3人体制の病院でした。

 

主治医先生が私に入院を勧めた先生ですが、執刀は担当医がすることになっていました。

 

執刀医が不在、誰が執刀するのか分からぬまま、手術室へ運ばれるまで泣き続けていたところ、主治医の先生が目に入りました。

『◯◯さん、怖いよね、大丈夫だから。必ず妊娠の希望は残すから。大丈夫だからね。』

そう言うと、酸素マスクをされ、麻酔が流され、意識がなくなるまで手を握ってくれていました。

 

次に目が覚めた時にはもう手術は終わっていました。

目が霞んでいる中、
両親、兄妹、祖母、義弟、姪っ子、甥っ子までもが居ました。

 

そして主人が目に入りました。

 

その後ろから来たのは主治医の先生でした。
『よく頑張ったね。大丈夫かな?』

背が少し低く、メイクもほとんどしてないのにキリッとしてて、髪が短く優しい声の美人な、いつもの先生の顔が見えて安心しました。

 

術後の痛みと、痛み止めの副作用の吐き気などに苦しみ、
食事と飲水が止められた為、点滴が繋がれっぱなしが1週間続きました。

 

看護師さんが15分おきに来て様子を見て下さり、体調や血圧の変化を気にしてくださいました。

 

リハビリはとても辛く、身体を起こす事から始めなくてはいけなくて、それすらも辛い状態でした。


寝返りが打てず、痛みもあるので、30分落ち着いて寝られればいい方でした。

 

痩せてしまっていたので、床擦れを起こしかけて、尾てい骨は痛いし、開腹した傷は痛いしで、もう最悪でした。

 

そんな中、
主治医の先生と担当医の先生方は、傷の様子、検査の結果など毎日毎日気にかけてくださいました。

 

安定しない日は、頻繁に顔を出してくださりました。

 

唯一の男性の担当医の先生は、世間話をしに来てくださり、それが楽しみになりました。

 

少しずつ体調が良くなり、飲水許可がおり、重湯からの食事がスタートし、少しずつ元気になってきても、先生方は毎日来てくださいました。

 

そして、看護師さんも先生方も回復をとても喜んで下さいました。

 

結局執刀したのは誰だったのか聞けずにいたので、看護師さんに聞いてみたら

主治医の先生でした。

驚きました。

最も信頼している先生が執刀してくださったと知り、本当に嬉しく思いました。


跡が残ったらどうしよう、
水着はもう、着られないとか思ってたのに、
先生が切ってくれたと知ってからは、綺麗な傷跡だなーと思えるようになりました。

 

入院しなさいと言ってくれて、
泣いていたらティッシュをくれて、
麻酔で意識がなくなるまで手を握ってくれて、
元気になって良かったと笑ってくれた。
そんな小さくて美人な主治医の先生の

『大丈夫だから』

だけで入院中も、退院後もこんなにも安心して過ごせている自分がいます。


退院するのが嬉しい反面、先生方と毎日会えなくなるのがとても寂しく、少し複雑でもありました。

 

自分がもし、妊娠することができたら先生方にまた診てもらいたいと思っています。

 

この病院に入院し、この先生方に診て頂くことができてラッキーだったと感じています。


そして看護師さんたちや病院のスタッフさんたち、もとても素敵な方々でした。

 

入院中の容態悪化も、不幸中の幸いだったと思えることが出来たのも、先生方のおかげです。

 

かけてくださった大丈夫だからと言う言葉、
そしてそれを確信させてくれた手術の成功や診察診療、
全てにおいて感謝してもしきれないです。

 

『次は素敵な場面で出会いましょう』

そう最後に言ってくださった先生に、
素敵な場面で出会えるよう努力しなきゃなと、将来の妊娠に対して落ち込んでいた事に関しても元気をもらいました。

 

感謝しています。

 

・このエピソードをお寄せいただいた方

性別:女性

年齢:30代

お住まい:東京都千代田区

感謝を伝えたい方:医師の先生

 

エピソードをお寄せいただき、ありがとうござました!