ここぴたる!

医療・介護職の「ありがとう」エピソード集

小児科外来の看護師さんが、帰宅の為に通りかかり、私を見てすぐに駆け寄ってきて下さいました。そして息子を抱きかかえて下さり、車まで連れて行って下さいました。

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息子が6歳の時のことです。

 

大学病院の小児科で脳波の検査を受けました。

 

年齢的にじっとしていることが難しいため、お薬を飲んで眠った状態で検査を受けました。

 

検査後も息子はぐっすりと眠っており、車いすに乗せて院内を移動して診察室や会計へ行きました。

 

全てが終わって帰ろうとした時もまだ、息子は眠っていて、起こそうとしても全く目が覚めませんでした。

 

6歳ですので、普通でしたら十分に抱っこできる体重ですが、その頃の私は足の手術を受けた後で、杖をついて歩いている状況でした。

 

大学病院ですので、敷地が広くて駐車場までは距離があり、杖を使った私の足では往復で7~8分位はかかりそうでした。

 

その当時、息子は睡眠リズムが十分に発達していないために、目覚めた時には、夜驚(やきょう)と言って、脳がパニックを起こして泣き叫んだり、意味なく動き回ることが頻繁にありました。

 

数分で自然に症状はなくなるのですが、本人の意識が無い状態で動き回るので、転落転倒、外へ出ての交通事故に気を付けるように言われていました。

 

車いすで車まで息子を運び、車いすを病院玄関まで戻して車へ戻るまでの間に、もしも目が覚めてその症状が出てしまい、万が一車の外へロックを外して出るようなことがあったら、と考えると心配でした。

 

いつもチャイルドロックはかけていて、後部座席からは外へ出れませんが、運転席側からは出ることができますので、車の中をぐるぐると動き回って運転席へ行くことは十分に考えられました。

 

また、駐車場までの途中に緩やかながら坂道があり、坂道を車いすを押して歩くこともとても不安でした。

 

平らな病院内は、杖の代わりに車いすで自分の体も支えるようにして押して歩くことができますが、坂ですと不自由な足では転がる車いすを止めたり支えることができないと、思われました。

 

閉院のぎりぎりまで玄関近くのソファーへ子供を寝かせて、目が覚めてくれるのを待っていましたが、検査自体が午後の遅めの時間だった為に、タイムリミットが近づいてきてしまいました。

 

車いすは坂道が危険なので諦めて、何とか眠っている息子を抱えて歩こうとした時に、小児科外来の看護師さんが帰宅の為に通りかかり、私を見てすぐに駆け寄ってきて下さいました。

 

そして息子を抱きかかえて下さり、車まで連れて行って下さいました。

 

私達に気が付く前、とても急いでいる様子で歩いていらっしゃったのに、笑顔で話しかけて下さり、力を貸して下さいました。

 

とても助かりました。

 

「この足で一人では無理でしょう。声をかけてくれたら良かったのに」ともおっしゃって下さいました。

 

大きな病院ですので、人は沢山いらっしゃり、病院の職員さんも沢山、いらっしゃいますが、皆さん、忙しくそれぞれのお仕事をされていて、誰にどの様に助けを求めて良いか分からなかったのですが、笑顔でその様に言って頂くと、本当に一人で何を無理なことをしようとしていたのかと思いました。

 

実は私は元々看護師でしたので、余計に、病院の方に迷惑を掛けたくないという思いがあり、自分で何とかできるとも思っていたのです。

 

しかし無理して車いすを押して車いすが暴走しても危険ですし、杖を突いた足で無理やり抱えて転んだり、支えきれずに子供を落としても大変でした。

 

そんな事は病院も、職員の方も誰も望んでいない事ですし、大変に迷惑をお掛けするところでした。

 

何でも一人でしようとするよりも、周りに相談して助けて頂く事が大切だとを教えて頂きました。

 

息子はその後もずっと通院しています。

 

その時の看護師さんには、簡単なお礼しかお伝えしていなく、今はもういらっしゃいません。

 

子育てが落ち着いた今、思い出すと、その場を助けて頂いた感謝と、それ以上に、

一人で何でもしなくてはと思っていた事を、そうではないよ、と教えて頂いたことへの感謝が強く思い出されます。

 

病院では看護師さんだけではなく、受付の医療事務の方などにも電話でもいつもお世話になっています。

 

とても忙しい中で、いつも笑顔と優しい声で対応して下さることに、とても感謝しております。

 

更に、大学病院の玄関には、総合案内としてベテランの看護師さんがずっと立っていらっしゃいますが、臨機応変に対応して下さっている心強い存在として、とても大切な方だと思えるようになりました。

 

その事があった当時は、帰り際の外来玄関近くには職員の方がいらっしゃいませんでしたが、最近は午後の遅い時間も全体を見渡して下さっている職員の方がいるようです。

 

じっとしているお仕事は大変だろうなとよく思います。

 

でも、どこかに困っている人が居るかもしれないと、見渡し気を配ってくださっていることが本当にありがたい事だと思います。

 

そして、小児科の職員の方は患者様であるお子様だけではなく、ご家族、特に両親の状況も把握して対応して下さっていて、同じ元医療者としても、ただの家族としてもとても頭が下がる思いです。

 

いつも、病院の方が、来院する全ての方のそばに、温かい心で寄り添って下さる事に感謝いたします。

 

・このエピソードをお寄せいただいた方

性別:女性
年齢:50代
お住まい:北海道旭川市

感謝を伝えたい方:看護師さんと医療事務の方

 

エピソードをお寄せいただき、ありがとうございました!