幼い頃にジャングルジムから転落し、左腕を骨折して入院したことがありました。
その時は、本当に痛くて、泣くことしかできなかったです。
よく見ないとわからないですが、今も左腕に、ボルトを入れていた跡が残っています。
幼い頃なので、もちろん母親が、つきっきりで病院にいてくれ、1人の時間は少なかったのですが、物心がついてから入院するの初めてのことなので、痛いことや怖いことがないか、とても不安でした。
そんな時、病棟の看護師さんが、毎日笑顔で挨拶して話しかけてくれて、幼い頃の出来事ですが、怖い人たちではないと、とても安心したのを覚えています。
また、遊び盛りの時期だったので、学校の先生がお見舞いに来て話をするたびに、
他の子は友達と好きなように遊んでいるのに、なんで自分は遊べないんだろう、
体調が悪くてしんどいわけではないのに、
と入院生活に不満を抱いていました。
しかし、病院で生活していく中で、看護師さんとたくさん話をすることができました。
時間が経つにつれてどんな仕事をしているのかなど、簡単な仕事の話を聞くようになりました。
普段は、看護師さんからこんなに話を聞くことはできないから
「他の子たちができない体験をしてるのではないか」
と思うようになりました。
それから積極的に、看護師さんやお医者さんなど、病室に来る医療職の方々と話をするようになり、入院生活が楽しくなりました。
私が質問したことに答えることのできる範囲で答えてくださって、入院していた時はもちろんですが、今でもとても有難いことだと思っています。
そして、私が退院する時には、お医者さんも看護師さんも本当に嬉しそうな顔をしていて、
「自分のことではないのに、こんなに嬉しい顔をしてくれるのか」
と感動したことを覚えています。
この入院をきっかけに、私は医療職、特に入院中に関わることの多かった看護師という仕事に憧れ、家族には将来の夢は看護師と公言するようになりました。
周りの友達には、明確な夢があることが恥ずかしくて言えませんでしたが、その将来の夢は中学生になっても変わらず、職場体験で病院が体験先としてあったので、病院を選びました。
その病院は、以前私が入院した病院でした。
入院したのは10年近く前の話で幼かったこともあり、看護師さんの名前や顔は覚えていなかったので、探すことはせず、1週間の職場体験を終えました。
職場体験の最終日、いろいろ教えてくださった看護師さんに、看護師を目指した理由を聞かれて、入院したときのことを話すと、
「そんなふうに思ってくれて嬉しい。」
「今度は看護師としてこの病院に来てね。」
と笑顔で言ってくださいました。
それから、私の看護師になるという気持ちはより大きくなり、看護師になるにはある程度の学力がないといけないと、高校受験に向け勉強に力を入れ、大学受験も将来の夢を叶えるために必死に頑張りました。
そして、現在は看護師になるべく大学で勉強し、夢を叶える一歩手前まで来ることができました。
幼い頃の入院という出来事がなければ、必死に勉強をすることもなかったのではないかと思います。
また、授業のために、近くの診療所で予防接種を受けたときには、看護師さんに、
「これから大変だと思うけど頑張って看護師になってね」
と言われて、とてもやる気が出ました。
私が関わってきた看護師の皆さんは本当にいい人たちで、そんな看護師さんとの出会いが、今の自分の人生を作っているといっても過言ではありません。
自分の人生を彩りのある実り多い人生にしてくれた看護師さんには、感謝しても仕切れないです。
その看護師さんたちに何か返せるといいですが、名前や顔もわからないので、私が看護師になったときに、出会った患者さんや学生に、看護師という仕事に憧れてもらえるように、出会えてよかったと思ってもらえるように、行動して行きたいと思います。
・このエピソードをお寄せいただいた方
性別:女性
年齢:20代
お住まい:滋賀県大津市
感謝を伝えたい方:看護師さん
看護師さんとのエピソードをお寄せいただき、ありがとうございました!