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医療・介護職のやりがい・ありがとうエピソード集

【子供のRSウイルス】その看護師さんは、わたしに「ナースコールを押してくれてありがとうございました。」と笑顔で言ってくれたのです。

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生後1ヶ月の次男がRSウイルス感染で入院したときのことです。

 

数日前から鼻水が詰まって息ぐるしそうでした。

 

次男の風邪症状が出る2週間ほど前から、長男が風邪をひいていました。

 

次男の症状も長男の時と同じで、鼻水は白っぽくて、熱も微熱程度で、大したことないだろうと思い、様子をみていました。

 

しかし授乳の度にだんだんと飲みが悪くなってきて、最終的に噴水状に吐き出してしまうようになり、わたしも心配と頻回の授乳でヘトヘトになっていました。

 

これは受診させなければまずいと思い、長男を友人に預けて、1人で次男を連れて近くの小児科を受診しました。

 

最初は風邪でしょうとの診断でしたが、診察室から出る直前に次男がとても激しく咳き込む様子を見て医師が念のためRSの検査をしませんかと提案してくれました。

 

わたしは風邪薬をもらって帰ろうくらいに思っていたのに、少しずつ不安が募ってきました。

 

検査結果は見事にRSウイルス陽性。

 

医師より、この先2~3日の間に症状が悪化するため、呼吸状態を管理する必要がある。

 

今から紹介状を書くので、すぐ大きな病院にかかってくださいと言われました。

 

夫に慌てて連絡をし、友人宅へ長男を迎えに行って、総合病院へ行きました。

 

長男はおんぶ、次男はベビーカー。

 

もうこんな日は二度とないだろうと思うくらい頑張りました。


総合病院でも診断は同じで、生後1ヶ月であるため、症状が悪化し、呼吸状態が悪くなると命の危険があるため入院して呼吸管理をしましょうとのことでした。


長男1人の子育て中には大きな病気もなく、わたしにとって、子どもの入院は初めてのことです。

 

命の危険があると言われて初めてのことの重大さに改めて不安が強くなりました。

 

わたしも結婚前までは急性期病院で看護師をしていて、病気のことや、入院のことは理解していました。

 

そのためか、ただの風邪だと高を括っていたのだと気がつきました。


夫や実母、義母が病院に到着し、バタバタと入院の手続きをして、救急外来から小児科病棟へ通されました。

 

間もなく2歳になる長男とはここでお別れでした。

 

長男も母親から引き離される意味が分からず号泣。

 

申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

 

泣く泣く長男と別れ、病室へ通されると、生まれて間もない次男が持続点滴に繋がれ、酸素マスクをし、大人用のベッドに寝かされるのです。

 

ルートやモニターだらけの小さなからだで一生懸命息をしている姿に涙が溢れそうでした。


救急外来での診察から病棟へ上がるまで4時間ほど、待ち時間と診察、検査を繰り返し、緊張し続け、疲労の限界でした。

 

母も夫も帰宅し、1人で次男をみていると、突如激しく咳き込んだのです。

 

とても苦しそうで、どうにかしてあげたいと思いました。


もうすでに病棟は消灯時間をとうに過ぎていました。

 

夜勤帯の看護師が少ないのは分かっています。

 

ちょっと咳き込んだだけで呼んでいいものかと思いながらも、「命の危険がある」と医師に言われた一言が、疲労の限界の心には重く刺さっていた不安から、ナースコールを押しました。


様子を見に来てくれた看護師さんは嫌な顔ひとつせず、呼吸状態を観察して、観察したこと丁寧に説明してくれました。

 

それだけでだいぶ緊張がほぐれました。

 

そしてその看護師さんは、わたしに「ナースコールを押してくれてありがとうございました。」と笑顔で言ってくれたのです。

 

もう目から鱗でした。

 

ありがとうを言わなければいけないのはわたしの方なのに…。

 

わたしが看護師をしている時、忙しいととても笑って仕事はできてなかったと思います。

 

特に、小児科は大人と同じ処置でも機材や薬剤の取り扱いが繊細で、管理が大変です。

 

また、病児が泣いてしまうとスムーズに処置ができない上に、人手が必要です。

 

そんな忙しい中で「ありがとう」と言える看護師さんに感動しました。


さらにその看護師さんに驚かされたのは、帰り際です。

 

カーテンを閉め、帰られる時もう一度振り返って、「あ、お母さん!遠慮せずいつでも呼んで下さいね。」と言ってくれたのです。

 

その一言でこの日1日溜め込んだ疲労と緊張の糸がフッと切れて、疲れていることも忘れ温かい気持ちになれました。


看護師さんにとっては、次男の症状悪化の早期発見のために仰った一言かもしれません。

 

ですが、わたしには「お疲れ様です」や「お大事に」よりも、わたしの不安に寄り添ってくれる一言であり、またいつでも来てくれるという安心感を与えてくれた一言でした。


わたしが看護師として復帰するときにはこの体験を忘れず、言葉かけひとつひとつを大切にしていきたいと思います。

 

また、患者さんだけでなく、その家族にも寄り添える看護をしたいと思います。

 

 

・このエピソードをお寄せいただいた方

性別:女性

年齢:20代

お住まい:愛知県名古屋市

感謝を伝えたい方:看護師さん

 

 

エピソードをお寄せいただき、ありがとうございました!